- 所有しているアパートの外壁塗装がいくらかかるのか知りたい
- 戸建てと何が違うのか分からない
- 工事中に入居者から苦情が出ないか心配
アパートの外壁塗装は、ネットで調べても戸建ての相場しか出てきません。坪数も構造も違うので、そのまま当てはめても意味がありません。
私は所有している2階建て全8室・建物面積225㎡(68坪)のアパートで、一括見積もりサイトを5つ使って13社を紹介してもらい、10社から見積書をもらいました。
川東(運営者)同じアパートなのに、いちばん安い会社といちばん高い会社で298万円ちがいました
この記事では、その見積書をそのまま公開します。金額だけでなく、足場の数量・外壁の数量・入居者への対応まで、大家として実際に確認したことを書きます。
この記事に載せている見積書は2023年に取得したものです。その後、塗料や足場などの資材価格が上がっているため、金額そのものは今の相場と違う可能性があります。
一方で、㎡単価の見方・業者ごとの数量の差・入居者への配慮は今も変わりません。そこを中心に読んでいただければと思います。
8室のアパートに、10社が出した金額は160万〜458万円だった

まず建物の条件です。全社に同じ建物を見てもらい、同じ要望を伝えています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 建物 | 2階建て・全8室のアパート |
| 建物面積 | 225㎡(68坪) |
| 築年数 | 30年 |
| 前回の塗装 | 14年前(ハウスメーカーが施工) |
| 劣化の状態 | 外壁にコケ・藻が付着 |
| 要望 | 外壁と屋根の塗装/付帯部も塗ってほしい |
この条件で出てきた金額が160万円から458万円。差は298万円です。
戸建てなら「安いほうを選ぼう」で済むかもしれませんが、アパートは金額が大きいぶん、この差がそのまま収支に効いてきます。298万円がそのまま手元に残るか、出ていくかという話です。
なぜここまで開くのか
見積書を1行ずつ突き合わせて分かったのは、塗料のグレードだけでなく、業者が測る「数量」そのものが違うということでした。これが次の話です。
いちばん驚いたのは、足場の数量が1.46倍ちがったこと

アパートの外壁塗装では、足場代が総額の1〜2割を占めます。同じ建物なので足場の面積は1つのはずですが、見積書に書かれた数量は社によって違いました。
| 会社 | 足場の数量 | ㎡単価 | 足場代 |
|---|---|---|---|
| E社 | 556㎡ | 550円 | 305,800円 |
| I社 | 550㎡ | 750円 | 412,500円 |
| A社 | 490㎡ | 780円 | 382,200円 |
| C社 | 481㎡ | 800円 | 384,800円 |
| D社 | 480㎡ | 900円 | 432,000円 |
| B社 | 442㎡ | 700円 | 309,400円 |
| G社(契約) | 380㎡ | 800円 | 304,000円 |
最小の380㎡と最大の556㎡で1.46倍。足場代そのものも30.4万円から43.2万円まで、12.8万円の開きがありました。
しかも単価が安い社が総額でも安いとは限りません。E社は㎡550円といちばん安いのに、数量が556㎡と最大なので、㎡800円のG社(380㎡)とほとんど変わらない金額になっています。
川東(運営者)単価だけを見比べても、足場代は分かりません
最少だったG社は、足場会社を自社で持っていた
足場が380㎡といちばん少なかったG社には、直接聞きました。返ってきたのがこれです。
足場の会社も運営しているので、足場代には自信があります
自社で足場を組めるぶん、外注のマージンが乗りません。数量が少ないのは手抜きではないかとも思いましたが、屋根の勾配がゆるいのでハシゴで作業できる部分があるという説明で納得しました。
このG社とは実際に契約しています。判断の経緯は外壁塗装の窓口で4社見積もりを取った体験談に書きました。
外壁の数量も、242㎡〜450㎡とバラついた
外壁も同じでした。ただし業者によって「塗る面積」の書き方が違うので、単純比較はできません。
| 会社 | 外壁の数量 | 塗料 | 外壁の単価 |
|---|---|---|---|
| A社 | 398㎡ | クリーンマイルドフッ素 | 下塗り800円+上塗り2回2,600円 |
| B社 | 450㎡ | パーフェクトトップ | 下塗り600円+上塗り2回1,400円 |
| D社 | 424㎡ | プレミアムシリコン | 1,800円 |
| G社(契約) | 242㎡ | SKプレミアム無機 | 下塗り872円+中上塗り1,287円 |
| I社 | 376㎡ | ウルトラフッ素 | 下塗り780円+中塗り・上塗り各1,280円 |
G社の242㎡だけが極端に小さく見えますが、実際の壁の面積を1回分で書いているだけです。中塗り・上塗りは484㎡(=242㎡×2回)と別行になっています。
他社は「塗る面積の合計」で書いていたり、付帯部を含んでいたりします。数量を横に並べて比べるときは、何回塗りの数字なのかを必ず確認してください。
見積書の見方そのものは外壁塗装13社に依頼した結果|見積書から分かる塗料や足場の相場で、屋根の明細は屋根塗装の費用相場は㎡単価で見るでまとめています。
戸建てと決定的に違うのは「住んでいる人がいる」こと

金額の話をしてきましたが、アパートで本当に気を使ったのは入居者への対応でした。自宅なら自分が我慢すれば済みますが、アパートは違います。
工事中に必ず起きること
業者から実際に説明されたのが、この2つです。
- 足場の組立・解体時に大きな金属音が出る(半日〜1日)
- 搬入トラックが大きいので、駐車場を占領する
特に駐車場は見落としがちでした。入居者の車をどこに移動してもらうかは、大家が決めないと誰も決めてくれません。工事の日程が決まったら、真っ先に調整すべきところです。
入居者・近隣への告知を、業者がどこまでやるか
ここは業者によって差がありました。しっかりしている会社は、聞く前からこう答えています。
近隣住民の対応は慣れているのでおまかせください。チラシで告知したあと、工事前に訪問して説明します
挨拶品まで用意してくれる会社もありました。一方で、聞かないと何も言わない会社もあります。見積書には出てこない部分なので、必ず口頭で確認してください。
業者は工事が終われば現場から去りますが、入居者はそのまま住み続けます。工事中の不満は、その後の関係にそのまま残ります。
業者に任せきりにせず、大家としても一言添えておくほうが、工事のあとの関係が違ってきます。
大家として、見積書で必ず見た3か所

1. 足場の数量が書かれているか
「足場一式」ではなく㎡で書かれているか。アパートは足場代だけで30〜43万円動きました。数量が書かれていれば他社と比べられます。
2. 空室・入居中で作業がどう変わるか
ベランダや窓まわりの作業は、入居者が在宅かどうかで段取りが変わります。この点を先に聞いてくる業者は、集合住宅の経験があると判断できました。
3. 付帯部にどこまで含まれるか
アパートは共用階段・手すり・各戸の玄関ドア・雨どいなど、戸建てより付帯部が多くなります。「付帯部一式」で済ませている見積書は、あとから追加になりやすいので内訳を出してもらいました。
アパートこそ、1社の見積書では判断できません
同じアパートに160万円から458万円までの金額がつきました。足場の数量は1.46倍ちがいました。
戸建てより金額が大きいぶん、比べなかったときの損も大きくなります。298万円は、家賃の何ヶ月分でしょうか。
私は5つの一括見積もりサイトを使って13社を紹介してもらいました。サイトによって紹介される業者の質も、集合住宅の経験も違いました。実際に全部使った結果をランキングにしています。
当サイトの記事へ移動します。申し込みではありません。
アパートの外壁塗装でよくある質問
まとめ:アパートは「数量」で差がつく
8室225㎡のアパートに10社が出した金額は、160万円から458万円まで開きました。
- 足場の数量が380㎡〜556㎡(1.46倍)ばらついた
- 足場代だけで30.4万円〜43.2万円の差
- 外壁の数量も242㎡〜450㎡(書き方の違いを含む)
- 入居者対応は見積書に出てこないので口頭で確認するしかない
戸建てと違うのは、金額の大きさと、工事のあとも入居者との関係が続くことです。安いだけで選ぶと、退去が出て結局高くつきます。
そして数量が正しいかどうかは、比べる相手がいないと分かりません。


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