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屋根塗装の費用相場は㎡単価で見る|同じ屋根に8社が出した金額は0円〜102万円でした

屋根塗装の費用は0円から102万円。同じ屋根に8社が出した見積書を公開する記事のアイキャッチ
こんな方におすすめ
  • 屋根塗装だけでいくらかかるのか知りたい
  • 業者が出してきた屋根の金額が高いのか安いのか分からない
  • 見積書の屋根のどこを見ればいいのか知りたい

外壁塗装の見積書を見ると、屋根の欄には「屋根塗装 一式 ◯◯万円」としか書かれていないことがあります。これだと高いのか安いのか判断できません。

私は5つの一括見積もりサイトを使って13社を紹介してもらい、10社から見積書をもらいました。そのうち屋根の明細まで残っているのが8社分です。同じ屋根なのに、屋根だけの金額は0円から102万円まで開いていました。

川東(運営者)

同じ屋根を見てもらって、ここまで違うとは思いませんでした

この記事では、その8社の見積書から屋根の行だけを抜き出して並べます。屋根塗装の費用は「㎡単価 × 数量 + 屋根だけの追加費用」で決まります。この3つを見れば、出てきた金額が妥当かどうか自分で判断できます。

金額を見るときの注意点

この記事に載せている見積書は2023年に取得したものです。その後、塗料や足場などの資材価格が上がっているため、金額そのものは今の相場と違う可能性があります

また対象は2階建て全8室のアパート(築30年・建物面積225㎡)です。一戸建てより規模が大きいので総額はそのまま参考になりません。一方で㎡単価・見積書の書き方・業者ごとの差は一戸建てでも同じなので、そこを中心に読んでいただければと思います。

もくじ

同じ屋根なのに、屋根だけの金額は0円〜102万円だった

同じ屋根に8社が出した屋根だけの金額の棒グラフ。A社102.0万円、I社81.9万円、D社77.4万円、C社70.2万円、B社60.0万円、E社37.4万円、F社32.1万円、G社は塗らないので0円

まず結論から、8社が出した屋根の金額を並べます。すべて同じ家の、同じ屋根に対する見積もりです。

会社紹介サイト屋根の塗料屋根だけの金額
A社パートナーズクリーンマイルドフッ素(フッ素)102.0万円
I社リショップナビウルトラフッ素屋根用(フッ素)81.9万円
D社窓口ヤネフレッシュ(ウレタン)77.4万円
C社パートナーズファインシリコンベスト(シリコン)70.2万円+足場15.6万円
B社パートナーズパーフェクトベスト(ラジカル)60.0万円
E社窓口スーパーシリコンルーフペイント(シリコン)37.4万円
F社窓口サーモアイSi(シリコン)32.1万円
G社窓口塗らない0円
屋根に関係する行(洗浄・下塗り・上塗り・屋根専用の足場や部材)を合計した金額。すべて税抜

最安のF社が32.1万円、最高のA社が102.0万円。3.2倍の差です。そしてG社は屋根の行そのものがありませんでした。この1社だけが「屋根は塗らなくていい」と言った経緯は屋根塗装はいらない?4社に同じ要望を出したら1社だけ「必要ない」と言われた話に書いています。

ここで大事なのは、この差は業者が儲けようとしたから開いたわけではないということです。見積書を1行ずつ見ていくと、差がつく場所は3つに絞れました。

  • 屋根の数量(㎡)が業者ごとに違う
  • 塗料のグレードで㎡単価が2.5倍変わる
  • 屋根にしかない追加費用を計上する社としない社がある

同じ屋根の数量が、189㎡〜300㎡までバラついていた

同じ屋根なのに見積書の数量が1.6倍ちがうことを示す図。A社とB社が300平方メートル、D社が262平方メートル、F社が189平方メートル

いちばん驚いたのがここです。屋根の面積は建物が決まれば1つしかないはずなのに、見積書に書かれた数量は社によって違いました。

会社見積書に書かれた屋根の数量
A社・B社300㎡
D社262㎡
C社260㎡
E社212㎡
I社208㎡
F社189㎡
同じ屋根に対して出された数量。最大と最小で1.6倍ちがう

最小の189㎡と最大の300㎡では1.6倍です。仮に単価が同じでも、これだけで金額は1.6倍になります。

なぜ違うのか。屋根は外壁と違って地上から測れないので、図面から計算するか、実際に見て計算するか、傾斜の分をどう見込むかで変わるからです。A社はドローンを飛ばして屋根の写真を撮ってから数量を出していました。

ここだけは確認してください

見積書に屋根の㎡数が書かれていない、あるいは「屋根塗装 一式」としか書かれていない場合は、必ず数量を聞いてください。数量が出せない見積書は、後から「思ったより広かったので追加で」と言われても反論できません。

塗料のグレードで、㎡単価は1,550円〜3,940円まで変わる

屋根の平米単価が塗料のグレードで変わることを示す棒グラフ。シリコン1,550円、ウレタン1,900円、無機2,800円、フッ素3,940円。いずれも3回塗りの合計

次に単価です。屋根塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本なので、その合計が1㎡あたりの単価になります。

会社塗料(グレード)㎡単価(3回塗り合計)
I社ウルトラフッ素屋根用(フッ素)3,940円
A社クリーンマイルドフッ素(フッ素)3,400円
C社ファインシリコンベスト(シリコン)2,700円
B社パーフェクトベスト(ラジカル)2,000円
D社ヤネフレッシュ(ウレタン)1,900円
F社サーモアイSi(シリコン)1,700円
E社スーパーシリコンルーフペイント(シリコン)1,550円
下塗り+中塗り+上塗りの単価を合計したもの。洗浄・足場は含まない

フッ素のI社が3,940円、シリコンのE社が1,550円で2.5倍。ここは高いほうが悪いという話ではありません。フッ素は耐用年数が長いぶん単価が高く、次の塗り替えまでの年数で割ると逆転することもあります。

塗料ごとの耐用年数と単価の関係は塗料の価格・性能を理解して失敗しない外壁塗装にまとめています。

同じ業者が、同じ189㎡に2つの単価を出してきた

いちばん分かりやすいのがF社です。F社は1社で2つのプランを出してきました。屋根の数量はどちらも189㎡で同じです。

プラン屋根の塗料㎡単価屋根だけの金額
プラン1サーモアイSi(シリコン)1,700円32.1万円
プラン2タテイルαサンクール(無機)2,800円52.9万円
F社の見積書より。屋根の数量はどちらも189㎡

同じ会社が、同じ屋根を、同じ数量で計算して、塗料を変えるだけで20.8万円ちがいました。これが単価の差そのものです。無機塗料はシリコンより長持ちするぶん高くなります。

屋根の金額が高いと感じたら、まず塗料のグレードを下げられないか聞いてみてください。ただし屋根は外壁より紫外線も雨も強く当たる場所なので、下げすぎると外壁より先に傷みます。

同じ「シリコン」でも単価が1.7倍ちがった

表をよく見ると、C社・F社・E社はどれもシリコン系なのに、2,700円・1,700円・1,550円とばらついています。塗料のグレードだけでは単価は決まりません。下塗りに何を使うか、屋根の下地補修をどこまで含めるかで変わります。

実際、E社の見積書には「下地調整(塗膜剥がれのケレン等)一式 25,000円」という行が別に立っていました。単価が安く見える社は、補修が別行になっているだけのこともあります。単価だけを横に並べて比べると判断を誤ります。

屋根にしかない追加費用が、5万〜16万円あった

屋根にしかない3つの追加費用の図。タスペーサー16.4万円、急勾配用の足場15.6万円、屋根の高圧洗浄5.7万円

外壁にはなく、屋根にだけ出てくる費用があります。これを計上している社と、していない社がありました。

タスペーサー:16.4万円(D社)

スレート屋根を塗ると、屋根材どうしの隙間が塗料でふさがります。そのままだと入った雨水が抜けず、内部が傷む原因になります。それを防ぐために差し込む部材がタスペーサーです。

項目数量単価金額
タスペーサー取付2,620個40円104,800円
タスペーサー代6箱10,000円60,000円
D社の見積書より。合計164,800円

屋根の総額77.4万円のうち、21%がタスペーサーでした。D社は屋根の塗料がウレタン(いちばんグレードが低い)なのに屋根の金額が3番目に高かったのは、これが理由です。

タスペーサーの行がない見積書は、やらないのか、単価に含んでいるのかを聞いてください。「縁切り」という手作業で代用する方法もあるので、行がない=手抜きとは限りません。

急勾配屋根用の足場:15.6万円(C社)

C社だけ「屋根 仮設工事 急勾配屋根用足場組 260㎡ × 600円 = 156,000円」という行がありました。屋根の傾斜が急だと、屋根の上にも足場を組まないと作業できないためです。

ところが同じ屋根を見たG社は、こう言っています。

この屋根の勾配なら、ハシゴで作業できるので足場代はいらないですよ

同じ屋根に対して、15.6万円かかると言う社と、0円でいいと言う社がありました。どちらかが間違っているというより、作業のやり方が違うということです。ただ15.6万円は、聞かなければ気づかなかった金額でした。

屋根の高圧洗浄:5.7万円(D社)

D社の見積書には「大屋根高圧洗浄 262㎡ × 220円 = 57,640円」と、外壁の洗浄とは別の行で書かれていました。

一方、他社の多くは「高圧洗浄 800㎡ × 100円」のように屋根と外壁をまとめた1行でした。まとめること自体は問題ありませんが、数量が外壁の面積しかない場合は屋根が洗われない可能性があります。数量を必ず見てください。

結局、屋根塗装の費用相場はいくらなのか

正直に書きます。坪数から屋根の金額を出すことはできません。ここまで見てきたとおり、同じ屋根でも数量が1.6倍、単価が2.5倍ちがうからです。

そのうえで、私の見積書から言えることを整理します。

  • 屋根の塗装そのものは㎡単価1,550円〜3,940円のあいだに収まっていた
  • これに屋根の高圧洗浄(㎡100〜220円)が乗る
  • スレート屋根ならタスペーサーが10〜17万円ほど別に必要になることがある
  • 屋根の傾斜が急なら屋根用の足場が別途15万円前後

つまり、自分の家の屋根の㎡数さえ分かれば、金額は自分で概算できます㎡数 × 1,500〜4,000円 + 洗浄 + 追加費用です。逆に言えば、屋根の㎡数を教えてくれない業者とは、比べる話が始まりません。

屋根の㎡数の目安

屋根の面積は建物の1階の床面積より広くなります(軒が出ている分と、傾斜がある分)。正確な数字は業者に測ってもらうしかありませんが、複数社に測ってもらうと今回のように数量そのものがばらつきます。2〜3社の数量を突き合わせるのがいちばん確実です。

見積書の屋根で、私が必ず見る3か所

ここまでの内容を、見積書を受け取ったときのチェック手順にまとめます。

1. 屋根の数量(㎡)が書かれているか

「一式」ではなく㎡で書かれているか。書かれていれば、他社の数量と比べられます。今回のように1.6倍ちがうこともあります。

2. 下塗り・中塗り・上塗りが3行あるか

屋根塗装は3回塗りが基本です。2行しかない見積書は、下塗りを省いている可能性があります。実際にI社の見積書は「屋根下塗り」「屋根中塗り」「屋根上塗り」に加えて「屋根クリアTOP」まで4行ありました。

3. 屋根だけの追加費用が入っているか

タスペーサー、屋根の高圧洗浄、屋根用の足場。この3つは入っていても入っていなくても、理由を聞く価値があります。入っていなければ「やらないのか、含んでいるのか」、入っていれば「なぜ必要なのか」です。

見積書全体の見方は外壁塗装13社に依頼した結果|見積書から分かる塗料や足場の相場で、そもそも屋根を塗るべきかどうかの判断は1社だけ「屋根はいらない」と言われた話で詳しく書いています。

屋根の金額は、1社の見積書だけでは判断できません

この記事の表をもう一度見てください。同じ屋根に、0円から102万円までの金額がつきました。

もし私が1社だけに見てもらっていたら、その金額が高いのか安いのかを判断する材料がありませんでした。数量も、単価も、追加費用も、他社の見積書と並べてはじめて意味を持ちます

私は5つの一括見積もりサイトを使って13社を紹介してもらいました。ただしサイトによって紹介される業者の質も、断りやすさもかなり違いました。実際に全部使った結果をランキングにしています。

当サイトの記事へ移動します。申し込みではありません。

屋根塗装の費用に関するよくある質問

屋根塗装だけを頼むことはできますか?

できますが、足場代が別にかかります。私の見積書では足場だけで30万円前後でした。屋根だけで30〜100万円のところに足場が乗るので、外壁の塗り替えが数年以内に来そうなら、同時にやったほうが安くなります。

屋根の㎡単価はいくらが適正ですか?

私の8社では1,550円〜3,940円でした(3回塗りの合計・2023年時点)。ただしこの幅は塗料のグレード差なので、単価が高い=ぼったくりではありません。判断したいなら、同じグレードの塗料を提案してきた社どうしで比べてください。

「屋根塗装 一式」としか書かれていません。大丈夫ですか?

そのままでは判断できません。数量(㎡)と塗料名と塗り回数を出してもらってください。出せない業者は、実際に屋根を測っていない可能性があります。

タスペーサーは必ず必要ですか?

スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)の場合はほぼ必要です。ただし「縁切り」という手作業で代用する方法もあるので、行がなければ手抜きとは限りません。どちらの方法でやるのかを確認してください。粘土瓦や金属屋根では不要です。

屋根の面積は自分で調べられますか?

正確には難しいです。屋根は傾斜があるぶん、真上から見た面積より広くなります。建築時の図面が残っていれば業者に渡すと早いです。図面がない場合は、複数社に測ってもらって数量を突き合わせるのが確実です。

まとめ:屋根の費用は「数量」と「単価」に分けて見る

同じ屋根に8社が出した金額は、0円から102万円まで開きました。差が生まれた理由は3つです。

  • 数量が189㎡〜300㎡(1.6倍)ばらついた
  • ㎡単価が1,550円〜3,940円(2.5倍)ちがった
  • 屋根だけの追加費用(タスペーサー・急勾配足場・屋根の洗浄)を入れる社と入れない社があった

総額だけを比べると「A社は高い」で終わってしまいますが、A社はフッ素塗料で300㎡を計上していました。分解すれば、高い理由も安い理由も見えてきます

そして分解するには、比べる相手が要ります。1社の見積書だけでは、その数量が正しいのかどうかすら分かりません。

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