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外壁塗装は3回塗りが基本|断面図で見る下塗り・中塗り・上塗りの役割

外壁塗装は3回塗りが基本。外壁材・下塗り・中塗り・上塗りの層構成を断面図で解説する記事のアイキャッチ

外壁塗装の見積書に「3回塗り」と書いてあっても、本当に3回塗ったかどうかは、塗り終わったあとでは分かりません。

表面を見ても、2回塗りと3回塗りの区別はつかないからです。差が出るのは断面だけです。

この記事では、塗膜の断面を図で見ながら、なぜ3回塗るのか、どうすれば手抜きを防げるのかを説明します。リフォーム営業を5年、施工管理(現場監督)を4年やってきた経験から書きます。

もくじ

外壁塗装は3つの層でできています

外壁塗装の3回塗りの断面図。0.外壁材 1.下塗り(シーラー・プライマー)2.中塗り 3.上塗りの層構成を番号付きで解説
外壁塗装の断面。下塗り・中塗り・上塗りの3層です

外壁材の上に、塗料を3回重ねます。それぞれ役割が違います。

番号工程役割
0外壁材(下地)サイディングやモルタルなど、もともとの壁
1下塗り(シーラー・プライマー)接着と、吸い込み止め。色はつけない
2中塗り色をつけ、膜の厚みを作る
3上塗り中塗りと同じ塗料。仕上げと厚みの確保

外壁の構造そのものについては外壁の構造を断面図で解説にまとめています。

下塗りは、色をつけるための塗料ではありません

下塗りの役割を示した比較図。下塗りがないと塗料が外壁材に吸い込まれて色ムラになる
下塗りがないと、塗料が外壁材に吸い込まれて色ムラになります

下塗りは透明や白っぽい色をしていて、仕上がりには残りません。それでも省けない理由が2つあります。

1. 吸い込みを止める

外壁材は塗料を吸います。下塗りなしで色のついた塗料を塗ると、吸い込まれてムラになり、必要な膜の厚みも出ません。

2. 塗料を密着させる

外壁材と仕上げの塗料は、そのままでは相性が合わないことがあります。下塗りが両者をつなぐ接着剤の役割をします。

下塗りを省くと、数年で剥がれます。

見た目には分からないので、見積書に下塗りの行があるかを確認してください。塗料名(シーラー、プライマー、フィラーなど)が書かれていれば、より確実です。

中塗りと上塗りが同じ色なのは、手抜きではありません

中塗りと上塗りが同じ色である理由の図。同じ塗料を2回重ねることで必要な膜厚を確保する
同じ塗料を2回重ねて、必要な膜厚を作ります

「中塗りと上塗りが同じ色でした。手抜きではないですか」と聞かれることがあります。

同じ色で正しいです。中塗りと上塗りは、原則として同じ塗料を使います。

理由は膜の厚みです。塗料は1回塗っただけでは、メーカーが想定している厚みになりません。2回重ねてはじめて、カタログどおりの耐用年数が出ます。

塗料メーカーのカタログで確認できます。

「標準塗坪数」「所要量」「塗り回数」といった項目に、何回塗る前提の塗料かが書かれています。商品名で検索すれば、メーカーのサイトで誰でも見られます。

塗り終わったあとでは、回数は分かりません

2回塗りと3回塗りの比較図。表面の見た目は同じで、違いは塗膜の断面にしか現れない
2回塗りと3回塗り。表面の見た目は同じで、差は断面にしか出ません

ここが手抜きが起きる理由です。

2回塗りでも3回塗りでも、塗り上がった壁の見た目は同じです。色も、つやも、触った感じも変わりません。

違うのは膜の厚みだけで、それは壁を削らないと分かりません。そして数年後、色あせや剥がれが早く出るという形で差が現れます。

そのころには工事から時間が経っていて、原因の特定も難しくなっています。

だから、工程ごとに写真を撮ってもらいます

外壁塗装の工程写真のフロー図。高圧洗浄・下地処理・下塗り・中塗り・上塗りの5工程のうち、塗りの3工程は必ず写真をもらう
工程写真は、下塗り・中塗り・上塗りの3枚を必ずもらってください

回数を確認する方法は、工事中に記録を残してもらうことだけです。

外壁塗装は、おおむねこの順番で進みます。

工程写真
1高圧洗浄あるとよい
2下地処理(ひび割れ補修・シーリング)あるとよい
3下塗り必須
4中塗り必須
5上塗り必須

契約前に、この一言を聞いてください。

「工程写真をもらえますか」

嫌がる、あいまいに濁す、といった反応があれば、それ自体が判断材料になります。きちんとやる会社は、聞かれる前から撮っています。

回数は多ければ良いわけではありません

塗る回数の比較図。2回塗り、3回塗り、4回以上塗りのそれぞれの塗膜の層構成と、その条件
2回塗り・3回塗り・4回以上。それぞれ条件があります

「4回塗ります」と言われると、丁寧に思えるかもしれません。ただ、基本は3回塗りです。

2回塗りになる場合

下地の状態が良く、なおかつ2回塗りを前提に作られた塗料を使う場合です。メーカーのカタログに「2回塗り」と書かれていれば、それが正しい仕様です。

4回以上になる場合

  • 濃い色から薄い色に変えるとき(下の色が透ける)
  • 下地の傷みが大きいとき(下塗りを2回入れる)

いずれも理由があって増やすものです。理由なく回数だけ多いのは、金額を上げるための説明になっている可能性があります。

回数を聞いたら、あわせて理由も聞いてください。

「丁寧にやるので」ではなく、下地の状態や色の変更といった具体的な理由が出てくるかどうかです。

断面図でわかるシリーズ

構造が分かると、見積書のどの数字がどこの話なのかがつながります。同じ形式でまとめています。

まとめ

  • 外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3層
  • 下塗りは色をつけない。接着と吸い込み止めの役割
  • 中塗りと上塗りが同じ色なのは正しい。膜の厚みを作るため
  • 塗り終わると回数は分からない。差は断面にしか出ない
  • だから下塗り・中塗り・上塗りの工程写真を必ずもらう
  • 基本は3回塗り。増減には理由があるはず

見積書のどこを見るかは、こちらにまとめました。

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